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名もなき塀の中の王のgeminidoorsのレビュー・感想・評価

名もなき塀の中の王(2013年製作の映画)
3.6
J.オコンネルの演技は圧巻。
ドラマ"ゴッドレス"観て彼に興味もち、流れで鑑賞した甲斐はあった。
彼の眼差しは、冷めていて併し深さが感じられる。上背が無いのはキリアンと似て、演技力で這い上がって来たのだろうと思わせる。
今後も彼出演作はとりあえず追う気がしている。

当作品自体はと云えばー
良い場面は幾つもあったけど、期待した程ではなかったというのが本音かな。
枠を2hに広げてもいいから、父が怖れている影のドン(主)的な変な髪型の眼鏡囚人のバックボーンや、肝心の父の過去(どうしてそうなったのか)が、もう少し描かれていたら、少し深みが増したのか…
あと看守側のスーツ男が何故に裏商売してるのかとか為人が見えてこないし…
刑務所モノや閉鎖空間での人物劇は或る意味分かり易い究極の箱庭ゲームみたいな構図になりがち、又はその設定にわざわざしているのだから。
だからこそ、盤上の駒の一つ一つの生業や為人、つまりは匂いの元(裏付け)が、作品全体の(盤自体の)"良い意味での底上げ"と成るのではないだろうか?

その意味では本作は簡易ブロック二段基礎の上に建てたマシンカットのログハウスといった感じで終わった。
観た時期が違えば(もう少しワタシが若ければ)感じ方もかなり変わったかも知れないけど…

やはり、主人公らの咆哮に身を(気を)寄せる(寄せたいからネ!)には、脇の者らの為人も匂い立たせてくれないと、ワタシの方が立たないナ。
幾ら収監同居房であっても俺にはデキないナ。
いわゆる勃起不全というヤツか⁉︎(笑)


ハヒハヒ…
違うか。
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