MikiMickle

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックスのMikiMickleのレビュー・感想・評価

4.0
“スターロード”ことピーター・クイル(クリス・プラット)、メカのプロである人造あらいぐまロケット、木のグルート、荒くれ者のドラックス、クールな女暗殺者ガモーラ。
全員が外れもの、全員が堕落者、厄介者。そして全員が心に闇と悲しみと孤独を持っている…
でも、そんな奴らが集まって、反発しあい、分かち合い“仲間”“家族”になった前作。

前作で銀河系を命を犠牲にしてまでも救った彼ら。
今作では、ある金ピカ星人のエネルギーを守る所から始まる。はちゃめちゃな会話の後に、クイルの思い出の大事な曲に合わせて、ちびっ子の若木のグルートが踊る‼ 1作目にクイルが音楽に合わせておどりながらあるものを盗んだシーンとリンクする‼
後ろでは気持ちの悪いタコ星人との壮絶な戦いが繰り広げられているのに、踊るグルート(笑)勘違い甚だしいドラックス。 これだけですでに楽しい♪

物語は、自尊心の塊の金ピカ星人の大事なエネルギーをロケットが盗んだために彼らに追われ、それを助けた“クイルの父”と名乗る男エゴ(カート・ラッセル)との出会いを軸に進んでいく。
母子二人で生きて来たクイル。母が亡くなった直後に、ヨンドゥ率いる強盗団に宇宙に拉致され、過酷な人生を送ってきたクイルにとって、父との出会いは、猜疑心と戸惑いがありながらも、失くした家族をやっと見つけたものだった。
しかし、そんなクイルと仲間たちの間に、少しずつ少しずつ見える亀裂…

その一方で、前作で姿を消したガモーラの命を狙う妹との再会では執念と嫉妬と悲しみとがあり、
ヨンドゥの強盗団内では、クイルを特別視するヨンドゥに対して反乱が起こり…


至る所で、こんな所で?とぶちかます、笑い‼ 本当に最高‼‼ 時に子供っぽく、時に知性ある笑い‼ 見ていて、笑い涙が半端ない‼
監督のジェームズ・ガン。彼の笑いのセンスはトロマにあると思う‼ 『スリザー』や『スーパー!』でも見られるように、自虐的ではあるけれども、そこに確固たる外れものに対しての愛がある‼パワーアップはしているものの、それは一環して変わってないと思う。 だから好き‼

そういった笑いを随所に挟みつつ、笑いの伏線もきちんと挟みつつ、ダメダメたちが“真に大事なものは何なのか”を見つけていく映画。これは前と同じ。が、前よりもより、心に染みるものがある……
生い立ち故に上手く気持ちを表現出来ない彼らが、1度手にした擬似家族に対して自身の自信のなささから不安を感じ、どうしていいのか分からなくなったり、反発したり…不器用な故に問題が起こったり…しかし、彼らが求めているのは、たった一つの事なのだ。

また、音楽は前作今作でも欠かせないものである。登場人物たちの心情や状況に合わせて、見事過ぎる選曲。クイルの人間としてのアイデンティティーであり全てとなっている母との思い出の曲たち、母から贈られたカセットテープ(これは原題の「vol.2」)、その曲たちをクイルと同じように大切に思うようになったメンバー、ヨンドゥから送られたもの……
このシリーズにおいて、音楽というものはただのBGMではない。ただの演出ではない。音楽は生きていて、登場人物のひとつでもあるのだ。これがまた、涙を…
号泣と笑いと音楽が怒涛のように絡み合う素晴らしい作品‼ほんと、彼らが大好きだ‼ 最高♥ 大好き♥
MikiMickle

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