つるみん

オデッセイのつるみんのレビュー・感想・評価

オデッセイ(2015年製作の映画)
3.9
【ポテト】

マン博士の時はマジでムカついたけど、これはマットデイモンを好きになれる映画ですね。

まず評価すべき点は邦題ではないだろうか。
原題Martian。つまり火星人という意味である。
一方、邦題はオデッセイ。これ本当に素晴らしい題名だと思う。というのも『イリアス』を著したホメロスのもう一つの有名作『オデュッセイア』という古代ギリシアの叙事詩からである。その内容は英雄オデュッセウスが長い間放浪し、その息子が父を探索するという話だ。(学校の世界史がここまで役立つとは自分でも驚きだ笑笑)
そこからodysseyという単語は長い放浪という意味になった。

この背景を考えると原題より遥かに邦題の方がセンスがあると思う。実に珍しい。

と言うことで本編が始まる前からベタ褒めだった僕でしたが内容は面白かったです。
最近の宇宙映画でいうと、やはり〝インターステラー〟が浮かびます。その幻想的な世界も素晴らしいのだが現実味溢れる作品となっていました。

しかし、どうしてもNASA関連になると専門用語が飛び交い100%話についていくことは難しい。
その難しい空気を和ませるのが70年代の音楽。父親と見に行って正解でした。見た後の会話が弾みました。明るいディスコヒット集がこの映画において重要な要素となっていた。
あとはマット・デイモンのジャガイモ栽培。ポテトをガッツリ食べたくなりましたね。


人間が絶体絶命の孤独に打ち負けそうな時、諦めない心と明るい音楽と可愛いコロコロポテトが必要なんです。
つるみん

つるみん