しゆ

地上の星たちのしゆのレビュー・感想・評価

地上の星たち(2007年製作の映画)
4.1
3本目に観たインド映画。絵が描きたくなる。これまで観た上映時間は170分159分で本作は165分と、映画の中でもかなり長い部類に入ると思うけどボリウッド作品はどれも長尺でじっくり描く傾向にあるのかな。なのに冗長で退屈には感じせないのが不思議。ボリウッドマジック。そしてそれらには例外なくメッセージ性が含まれてて今回は「子どもにはそれぞれの能力と可能性と夢があるのに、競争社会で役に立つのかと勝ち上がることしか評価されない」ことへの風刺が込められてる。だからタイトルは『地上の星』で今回たまたま主役だったイーシャンだけを指すわけじゃなく、それぞれの個性を持った子どもたち全員が対象ということにちなんで『地上の星たち』なんだろうな。
読み書きも運動も何をやってもダメで反抗的なイーシャンを1時間以上かけてとことん描写したのち、今か今かと待ち続けたアーミル・カーンは75分ほど経過したところで変人もとい美術の臨時教員として登場。イーシャンを理解しようとせず見限った(言い方良くないかもだけど)家族に対して冷静に問題点を分析して指摘する姿は生徒一人ひとりを親身に寄り添っているからこそ。終盤の絵画コンテストのくだりは若干出来すぎに感じたけど、映画の締めにはあれくらいのインパクトが必要だともいえる。
そしてまた「アビシェーク・バッチャン」の名前が出てきた(笑) 確か『スラムドッグミリオネア』にも挙がってたからインドの大スターなのかな。
あとお父さんそのベイブレード中国語じゃなくて日本語だよ。
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