りょう

私たちのハァハァのりょうのレビュー・感想・評価

私たちのハァハァ(2015年製作の映画)
3.7
少し前に映画館で見たちょっと思い出しただけの松井大悟監督作品、この前見たドライブマイカーの三浦透子さん出演ということで、前からこの特徴的なタイトル気になっていたので、鑑賞。

福岡の女子高生4人が4日後東京で行われるクリープハイプのライブに自転車で出発するという内容。最初は意気揚々とスタートした彼女たちが道の途中で繰り広げる会話がとても面白い!

さっつん(大関れいか)は明るくてノリが良くて他の3人の潤滑油的な存在。持ち前の行動力でみんなを引っ張っていくタイプ。

一ノ瀬(井上苑子)はカリスマ的な感じで一番悪ぶってるけど、熱くて、実は一番友達思いな感じ。弾き語り始めた時は歌上手いなぁと思っていたら、本当にアーティストでした。存じ上げませんで、すいません。

チエ(真山朔)は他の3人の妹的な存在で、時折弱気を見せるけど、実は一番4人の輪を大切にしてるんじゃないか。

そして、文子(三浦透子)。クリープハイプを崇め過ぎてて、思春期特有の痛い状態になっているけど、一番純粋なんだろうな。

道すがら、それぞれの会話からどんどん彼女たちのパーソナリティが分かってきて、無計画行き当たりばったりで、大人からすると無茶し過ぎと突っ込みたくなるけど、愛すべき存在になります。

ドキュメンタリーのような進み方をしますが、最後のオチの部分でようやくフィクションな展開が待っています。

広島はでけーな、ということで広島でチャリを乗り捨てますが、それ以降ヒッチハイクで出会う人々も旅を彩ります。特にカップルに乗せてもらった時がほっこり。池松壮亮もひょっこり出てきます。

4人が追い詰められた時に、その苛立ちから仲間割れが起きますが、特に文子の言動にかなりイライラさせられます笑

冒険の終わりはスッキリとしないものになっているけど、最後の彼女たちの笑顔を見てると、閉塞感のあった地元から抜け出して、仲間とここまでやってきたこと、経験したことが、そのあと地元に帰ってきて、大きなターニングポイントになったに違いないんじゃないかと思えた。

素敵な青春ロードムービーではあるけど、さすがに無茶しすぎだろうということでこのスコアになってます笑😅
りょう

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