とても救いのない映画でした。原作未読ですが、原作はどうだったんだろう。
小児性愛やネグレクト、モラハラ、DV、ネットでの悪意ある書き込みなど、そういった問題が盛り込まれたけど、何よりも一度落ちた人はなかなか這い上がれないという現実。
なんで文も更紗も説明しないんだろうって思うけど、世間に説明したところで逆に攻撃の対象にされる世の中。余計傷付くに違いない。趣里が演じた女性のように子供をほっぽって好きな男とどっかいっちゃうみたいな無責任なことができたらいいのに。海外とかに逃げちゃえばいいのに。とか思うけどそういうことじゃないんだよねきっと。
文は小児性愛なのではなく、自分の身体的なことで大人の女性には向き合えないということなのか。ボーの詩集に救いをもとめ、偏見も先入観もない子供なら向き合えたのかもしれない。ただ、幼い更紗の唇に触れるシーンをどう解釈すればいいのか。
文と更紗に平穏な日々は訪れただろうか。行く先々でネットを掘り返され、指を差され、また別の場所に逃げる、みたいなことになってないだろうか。
主演の2人はもちろん安定感ありましたが、横浜流星のメンヘラ男もなかなか見応えありました。現実離れしているようで、かわいそうな子(と勝手にロックオンした子)を僕が助けてあげるみたいなスタンスで縛る男って実は結構いるのではないかと思う。自分も5%くらいその素質を持っているような気がする…。
更紗の少女期役の白鳥玉季さんがこれからどんどん成長していい女優さんになりそう。注目です。