”適度”という言葉が存在しない世界。
待ってここまでする????の連続だったな。いやあすごい。二人の起こす化学反応に痺れちゃって暫く呆然としてしまったエンドロール後。最後の余韻でびったびた。というかはじまりからノンストップで緊張しちゃってました。
夢を追う最中にいる一人間として現実(ここまでハードかは別として)と覚悟を試されてるような気がしてゲロ吐きそうになったけど、素晴らしいとされている芸術の裏には狂気とも言える血の滲むような努力と情熱が込められてるのかなと。ララランドに然り、デイミアンチャゼル監督は挫折するところも含めてリアルな夢追い人を描くのが凄くお上手だと思う。それにサントラもまた最高です。バビロンも結構楽しみ…
この圧で物を言わせ、極限のムチ(有害な男らしさとも言えてしまうが)を用いた指導法を全肯定はしないにせよ、ここまで辿り着いた故にある美学を巧妙に描き抜いた作品だったなと思います。健康じゃないけど魅了されてしまうものがありますね。
マイルズテラーの作り込みも本当に圧巻としか言いようがないですよね…… トップガンでもピアノ練習してたよな、とふと思い出したり。
良い指導者とは。そして、誰も故意に傷つけることなく欲しいものを全部手に入れるための器用さとは。鑑賞後ずっと考えてしまってます。
ただひとつ、自分はこれから今作でみた”ここで終わる訳にはいかねえ”というバッチバチの闘争心を密かに胸に秘めて生きてこうと決めました。