マインド亀

アバター:ウェイ・オブ・ウォーターのマインド亀のレビュー・感想・評価

3.0
●年末のクソ忙しい中、Disney+で前作を予習し、なんとか3時間を捻出してアバ体験してきました…見終わったあとの感想→「な、長かった…」

●どうやらドルビーシネマが一番没入感があるらしいというのは知っていたのですが、どうしても観に行ける時間に合わせられず、IMAXにて鑑賞。最近の映画の、この規格やら映画館のスクリーンサイズやら方式の複雑さ、なんとかならんもんでしょうか。ベストな鑑賞方法を採れないと全然感想が変わってくるのは色々と面倒くさいです。IMAX、それでも良かったんですが、ドルビーシネマはやっぱり全然違うときいて、観てみたいなあ…でももう一回観たいかなあ、という迷いの生じる映画です。
前作は最初「お!」と驚きましたが、話が進むに連れて目が慣れてきて「そうでもない」没入感でした。今回は最初から最後までなかなかの奥行きで、動きのヌルヌル感や水飛沫による臨場感が唯一無二の映像体験でございました。映像そのものへのお金のかけ方が違う、それだけでも特別興行料金をお布施する価値はあります。ただし1時間でお腹いっぱいですけど…

●ただ、奥行きはすごいけど、飛び出し感がもっとほしい。出てこいや!と心のなかでなんど叫んだことか…。自分の記憶の中で一番の3D体験は確かオバケのQ太郎映画です。赤青セロファンの立体映画ですが、目の前で手に取れるような立体感だったと幼少の記憶にあります。

●前作を映画館で観た13年前、そのときは、見たことのない生物や生態系、そのクリエイティブさに素直に驚き、感動したものです。話の内容はまあ、まあ、という感じでしたが。
対して今作。生物の動きや質感がめちゃくちゃリアル!
海の中でじゃれ合うクジラの親子の質感を見て、「すげえぇ!」と驚きました。ですが直後に脳裏に浮かんだ感想は、「な、ナショナル・ジオグラフィック…?」
我々が見てリアル、と感じるものは、すでに見たことがあるものであって、それを追求すると今の生物と変わらない映像になってしまうんですよね…めちゃくちゃお金かけて空想の生物で、観てる映像はナショナル・ジオグラフィック…高橋ヨシキさんが全く同じことを言っておりました。それならナショナル・ジオグラフィック観るよ…

●同じことはナヴィにも言えます。すごい遠い星の種族で生態系も違う環境で暮らしてるのに、生活環境は地球の部族とかわらない。それどころか感性や考え方は、現代人のそれと変わらない。たまにシャアシャア威嚇するだけで、それ以上の驚きは全く無くて残念でありました。まあサム・ワーシントンが地球の現代人だからその考え方が家族に共有されてるのかなぁと思ったんですが、海の部族も大して変わらないので、ナヴィは半裸が平気な現代人と考えていいのでしょう。

●未来のバトルシップが自然光の下で水しぶきを上げて海を走り回る姿はかなりリアルでした。遠景のズームアップなど、本当に向こうにあるかのような存在感です。これってCGですよね?

●アクションはさすがジェームスキャメロン、これだけの登場人物を当時に動かしていてもわかりやすいしめちゃ上手。タイタニック号展開でも誰がどこにいてどういう行動をしているかが分かりやすい。
ただし、

人質に何回取られてんだよ。人質を助けに行ったキャラがキャラが再び人質に取られる負の連鎖展開に笑うしかない状態…(笑)

●ストーリーは家長制度の維持にとどまっており、むしろ古い印象です。色々と書きましたが、可哀想な境遇のモンキーボーイが、今後の続編でキーマンとしてストーリーを盛り上げてくれると期待しましょう!でもお付き合いができるのは3部作が限界かな…
マインド亀

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