しばにゃん

アバター:ウェイ・オブ・ウォーターのしばにゃんのレビュー・感想・評価

4.0
IMAX3Dで鑑賞。
前作を劇場で見た時の驚愕と感動は忘れ得ぬ体験だった。

ここ10年くらいで映像表現の技術はとっくに頭打ちになっているのかと思ったけど、そこはさすがジェームズ・キャメロン、今まで味わった事のない新たな映画鑑賞の体験を提供してくれました。
パンドラの世界観、3Dの奥行き、水の表現、海中の映像美、全てが目新しくてひたすら感嘆するのみ。
これは劇場で体験してこそ実感できる価値だと思う。

そしてキャメロンの集大成と言ってもいいような、過去作の知見が余す事なく活かされている演出の数々は、ファン目線だとまた違った味わいがある。

ただ、とにかく長い!長すぎる!
加速社会で3時間以上も劇場に縛り付けられるのはどうにもしんどい。
前作の160分はあっという間に感じたのに、本作の192分が途轍もなく長く感じたのは、この10年で自分が集中力を欠いたのか、それとも映画鑑賞に対しての消費時間の感覚が変わったのか。

丁寧すぎるほどに説明され尽くされる世界観の設定と登場人物の関係値は、観客の解釈が入り込む余地をほぼ残していない。
そう言った意味では余白の少ない映画とも言える。
ガチガチに固められてるからこそ、肩が凝るような冗長さを感じたのかもしれない。

アバターは5部作構想との噂を聞いたけれど、次回作以降をどのように展開するのかは非常に見もの。
前作からの10年間で、映像技術は更なる進化を遂げたけど、本作の魅力はそこに尽きる気がする。
このシリーズの魅力が映像技術の進化に依存するなら、次作の展開は非常に難しそう。

ナヴィと人間との確執を延々と描くだけでは、間髪入れずに続編が作られて凄まじいスピードで飽きられていったマイケル・ベイの『トランスフォーマー 』シリーズと同じ轍を踏む事になる気がする(個人的には大好きだけど)。

色々酷評みたいになったけど、この映像を劇場で体験する価値は絶対にある。
新たな映画鑑賞の体験を確実に味わえること間違いなし!
しばにゃん

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