コロニア・ディグニダ。70年代チリの軍事政権時に実在したそのコロニーの実態は元ナチス党員パウル・シェーファーを教皇と崇める脱出不能の極秘要塞だった…('_')
軍部と密接な関係を築いたその施設は秘密警察の拷問施設や武器の中継地として機能していたのだが、エマ・ワトソン演じるレナはそこに囚われた恋人を助け出すために単身コロニーに潜入し脱出を図るというお話。
史実に基づいた内容ということで、全く馴染みのないチリという国にかつて独裁政権があったことやナチスの残党が根を張り異様なコロニーを築いたことなど初めて知りました。尊厳を無視し、暴力を煽るような住民統制や直接的ではありませんが児童への性的虐待を匂わせるような描写もあり、ぞっといたしました。
脱出スリラーとしてもしっかりばっちり面白いデキでした。エマ・ワトソンが全力で走ってます。「アルゴ」っぽい最後の脱出劇は蛇足かなと思ったけど空港や大使館にまで手が回るコロニーの力が一層引き立っていたので良かったですよ。
