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この国の空のmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

この国の空(2015年製作の映画)
3.3
脚本家でもある荒井晴彦が18年ぶりに発表した監督第2作。
戦時下で妻子ある男に心惹かれる19歳のヒロインを二階堂ふみが演じた話題作。

1945年、太平洋戦争末期の東京、杉並。
戦況は悪化の一途をたどり日に日に生活が苦しくなる中、19歳の里子(二階堂ふみ)は、母親(工藤夕貴)と2人、空襲におびえながら、自宅にとどまり不安な日々を過ごしていた。
そこに、家を焼かれた伯母=母の姉(富田靖子 )が突然横浜からやってきて身を寄せる。
隣には、丙種で徴兵を免れた38歳の銀行支店長・市毛(長谷川博己)が、妻子を疎開させてひとりで暮らしていたが、里子は彼の身の回りの世話をするうち、恋心が芽生える…。

「里子は私の戦争がこれから始まるのだと思った」

~他の登場人物~
・隣人(石橋蓮司)
・隣人(奥田瑛二):画家

ラストに私の大好きな茨木のり子の詩「わたしが一番きれいだったころ」がヒロインにより朗読されるが、詩のとおり、まさにこの映画は二階堂ふみを見る映画。
若い未亡人役工藤夕貴の演技にも注目。
下田逸郎の情緒的なテーマ曲も作品を支える。
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