McQ

1001グラム ハカリしれない愛のことのMcQのレビュー・感想・評価

4.0
普通に生きてたらまずお目にかかる事の無い(ていうか見ても何なのか分からない)〝怪しい物体〟が空港の手荷物検査で足止めされる。この物体に決して衝撃を与えてはならない!!

SFでも何でもないのに何処と無くSF的な雰囲気。これは未知との遭遇か、、(フォルムがまたR2-D2に見えなくもない)

独身男性のキッチンでの行動を観察する「キッチンストーリー」といい、この監督の目の付け所は相当マニアックである。されどそこから(あまりに特異な分野から)のスケールの広げ方はお見事としか思えない。

怪しい物体の正体を勿体ぶってしまったが、あらすじの段階で出てくるものなのでネタバレでも何でもない。キログラムの母なる存在〝キログラム原器〟と呼ばれる物である、、笑(簡単に言うと計量の基準であり誤差を無くす為の物)このキログラム原器とそれを扱う国立計量研究所に勤める女性(マリエ)が今回のターゲット。

空港で戸惑う検査員や原器についての講義中、居眠りする者達の反応がリアルで面白い。観客も同様、これは〝きょとん〟とするしか成す術がない。〝アボガドロ〟やら専門用語を聞かされても意味不明、、そこが面白さでもあるが、ここでのイマイチ評価に繋がる要素の一つとも考えられる。

〝21グラム〟は命の重さ。
〝1001グラム〟が意味するものは??

、、ここを落とし込めるかが本作を楽しむ鍵かも知れない。(ぞわ!、、となれれば成功!笑)
、、オチもまた最高。
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