LEONkei

誰のせいでもないのLEONkeiのレビュー・感想・評価

誰のせいでもない(2015年製作の映画)
3.0
あの日、あの時…

例えば、もしも1分家を出るのが早かったら或は遅かったら。

その1分が人生を大きく左右する紙一重の運命だったと、振り返ったときに思い知らされることは少なく無い。

不幸にも人生を狂わせる出来事に遭遇した時、人は後悔のどん底に叩き付けられる。

償いきれない罪に苛まれながら、生きていかねばならない生き地獄。

主人公の精気を失ったかのような〝静〟なる動きの中に、煮えたぎる葛藤する熱いココロが良く表現されている。

モヤモヤとする後悔と懺悔のココロは、いかにして解放されるのか。

淡々と物語が進むのでしっかり観ないと眠くなるかもしれないが、しっかりと観るとジワジワとスルメのように味わい深いヴィム・ベンダースらしい人間ドラマ。

ただしベンダースらしくないと言ったららしくない作品でもある。

どんなに最悪な出来事が起き困難で苦しい状況であっても、ココロが晴れる日はきっと来ると信じたい..★,
LEONkei

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