「意識」という部分に焦点を当てた、中々スピリットなストーリーであった。個人というのは意識そのもののことであるという本作の描き方に寄れば確かに器としての肉体は問題にはならない。肉体はあくまでもただの器であり、精神と器は異なるものであると説く心身二元論の視点から考えると、機械(無機物)と人間(有機物)という対極的区分も意識という点で見るとそこに疑問が生じる。AIは機械か生物か、それを判断するのは肉体の特徴なのだろうか。プログラミングされ生じた個を認識する意識は人間の意識の発生と差異があるのだろうか。
チャッピーはどこまでも純粋で邪を含まない。何故ならば邪をプログラミングされなかったから。そうでありながらもチャッピーの言動に生じる暴力や破壊行為、そこに見出すのは善とか悪とかそんな簡単な二元性ではない。しかしそう理解しようとしている一方で今度はAI独自の善悪二元が生じ始めるから厄介というか恐ろしい。
兎に角そこがぶつかる以上、お互い思考パターンは異なりながらも同じ二元性的思考でしか言動を測れない。よってそれぞれの存在の理解と共存はまだまだ現在の技術と精神性では難しいところがあるのでしょう。
なんか色々ツラツラ書いたが単純にチャッピーがかわゆくてホッコリしたね~。女性はやはり対象がなんであれ未熟な存在に母性が芽生えるものなんだろう。私もママになりたい＞＜(笑)
