演劇ファンの端くれとして胸の熱くなるシーンが多々。
（原作未読なので、どこまで原作要素かわからないが）脚本の芯の部分は、熱いけれど地に足のついた良質なテーマになっていると思う。
それだけに本当に残念。
雑なギャグ、コメディリリーフを単にそれだけの存在で終わらせる鈍感さ、悪夢シーンの絶望的なつまらなさ、モノノフへの過剰な目配せ（全く面白くない上に何故か2回ずつ繰り返す）。
どれも物語の本質から外れた瑣末なシーンですが、この映画の世界をぶち壊すには充分だったと思います。
特にクライマックス直前にくだらない楽屋オチを大量投入したのは正気を疑うレベルの蛮行。
コメディ演出以外も全体的に雑な作りで、ももクロの5人が最後までももクロにしか見えなかったのは彼女達の演技力の問題と言うより、演出の不在を感じた。
本広克行でさえなかったら…という無念さが残る。
