ナガタカエラ

幕が上がるのナガタカエラのレビュー・感想・評価

幕が上がる(2015年製作の映画)
4.3
正統派アイドル映画。
何が良いかといえば、余計な野郎が一切でてこないところ。イケメン若手俳優なぞでてきた瞬間に台無しな訳だが、女子校の演劇部ということで、恋愛要素は百合寄りのホモソーシャルで補うというナイスジャッジ、ないすーりん。
2019年の今日に観る意義としては、やはり昨年脱退した有安さんに対するメタ的なストーリー運びではないだろうか。劇中、有安さんは他校からスーパー演劇部員として転校してくる、謂わばエイリアン的な存在。技巧的に突出した、無頼派な彼女に重なるキャラクター設定だ。製作された2015年には勿論彼女が脱退することなぞ本人さえも知らない状況な訳だが、百田さんと駅のホームで2人、ロングショットでお互いの気持ちを吐露する場面は涙なしでは観られない、正統派青春モノな一本。
ナガタカエラ

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