つるみん

ナイトクローラーのつるみんのレビュー・感想・評価

ナイトクローラー(2014年製作の映画)
3.7
【目玉を出す死神】

エンドオブウォッチでカメラを回していたジェイク。今回はカメラ撮影を職とするパパラッチを演じた。

ジェイクの演技力は本当に凄まじい。観賞した人が皆、口を揃えて言うのはジェイクの顔面。狂った人間の完成系ですよ。さらに立ち姿、歩き方、手先。全てにおいてジェイクは変人と化してしまった。監督はコヨーテをイメージとした役作りをしてくれと頼んだそうだ。コヨーテは常に痩せこけ、夜になると餌を探しに出てくるハングリー精神旺盛な動物だ。さらに単独で生活することが多い。コヨーテという表現は正確でnight(夜)にcrawler(地を這う)動物である。まさにジェイクが演じたルイス・ブルームにそっくりだ。

狂った1人の男のサクセスストーリーを我々は目に焼き付けさせられる。
カネもコネもない状況からの成功話は〝ウルフオブウォールストリート〟を思い出させる。
また話の内容は全く違うのになぜか〝ゴーン・ガール〟を思い出す。雰囲気というものが似ているのだろうか。

確かに内容的には〝ウルフオブウォールストリート〟に似ている。しかし本作品のルイスは何も犯しちゃいない。強いて言うならば信号無視程度。
彼はしっかりとした成功法を計算していた。それは至って簡単でよく研究し、よく真似、よく学ぶことだ。それに彼には野望があった。

ダークなサクセスストーリーここにあり。
つるみん

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