オールド

エクス・マキナのオールドのレビュー・感想・評価

エクス・マキナ(2015年製作の映画)
3.6
別荘の早朝の澄み切った空気感のなか、機械と女性、2つが綯交ぜのコンプレックスと対話せねばならぬ閉塞感。

失楽園系は好きなのに本作はどうも…。この手の話は、失楽園する者にいくばくか心寄せるもので、だから楽園を脱する、堕ちる、壊すことにこちらが揺さぶられる。結果の良し悪し、変化の大小あれど破壊衝動が充たされる(かのような気持ちがする)。
本作のエヴァは機械/人間、女性/男性のテンプレを貼り合わせた非常に没個性のキャラクターに感じられ、おれの心はぴたりと動かなかった。
これは全くの私事ですが、演じるアリシア・ヴィキャンデルの顔立ちに美しさは認めるが可愛さを抱かないため、見た目に反応してドーパミン湧くこともなかった。
というわけで完全に他人事。ただ、AIの失楽園映画でありながらAIの他者性を徹底的に感じられる作品として、「こういう映画もあったなあ」と記憶しておこうと思う。
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