平田一

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカの平田一のネタバレレビュー・内容・結末

4.9

このレビューはネタバレを含みます

一石を投じるテーマ、単純な悪の不在…“大勢の結末のために投降してください”って言葉…奇しくもこれが人生最初のMCU劇場体験。しかもこの年ヒーロー映画の在り方が変わり始めた(バットマン vs スーパーマンも一ヶ月前公開と)分岐点と言って良いほど、記念すべき時ですね✨

特に映画が興味深いのは、ヒーロー映画に収まらない問題提起のとこですね。マイノリティ(少数派)たるヒーローたちにソコヴィア協定の提案を持ちかけるマジョリティ(多数派)。けど実際はマジョリティが満足したいだけの欺瞞。やってる事は先住民がこちら側へ入るように強要している醜い歴史と何ら変わらない愚行。

一方で超人的な力を持ってるマイノリティが、世論を無視して行動するのは許されることなのか?家族や財産、日常を守りたいと訴えているマジョリティたちの見解も、非常に分かってしまいます。だからこそ尚更苦しく、難しい問題です。どちらも正しく、間違ってる立場をとっているからこそ…。

エンタメ映画と問題提起を常にミックスさせ続けてたハリウッドの底力が更新された傑作ですし、何よりそれをMCUまでやってのけたのが圧巻。壮絶なクライマックスを提示した覚悟といい、この映画単体だけでもオススメと叫びたい。黒幕たるジモの思いも憎めないから尚更に…。

現実もシビル·ウォー(内戦)の真っ只中と言えるような状況だからこそ言えます。

本当にオススメです。

相手を知ろうとするのがどれほど大事なのかも描いてたので…。
平田一

平田一