hajime363

キャプテン・マーベルのhajime363のレビュー・感想・評価

キャプテン・マーベル(2019年製作の映画)
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制作発表の時「キャプテンマーベル実写化?壊れ性能キャラとか、ドラマ性は期待出来なさそう…(GoG2早く観たいな)」

ローンチトレイラ―の時「記憶をめぐるサスペンスフルアクション?え、意外と地味な感じ?まぁ、観ないという選択肢は無いのだけれど…(スーサイドスクワッド2の監督やるの!?)」

ついさっき「80~90年代の、Z級とは言わないまでもBマイナスくらいのSFアクション的“愛すべき突っ込みどころ”へのメタ満載のオフビートな感じ…本当に毎度ありがとうございます。映画冒頭の“MARVELロゴ”といい愛しか感じませんでした。エンドゲームも初日に行かせて頂きます(GoG3、復帰おめでとう)」

そんな感じです。
まず、何に心掴まれるって“みんな、走り方がダサい”
勢い良くダーッと走って、小刻みに減速して次のアクションに移る、みたいな。
カメラワーク、構図も躍動感無いし、メカや都市のルックも今までのMCUほどのワクワク感が無い。
正直、地球に場面転換するまでは「…本気で言ってんのか?」くらいのディズニーへの猜疑心。今まで出来てたじゃん、という意味でも。

まぁ、杞憂です。なるほどな前振りです。
少し脱線しますが、コントは2種類に大別できるという話を聞いたことがあります。(どこで耳にしたかは忘れた)
それは、日常的な世界の非常識な人を描くものと、非常識な世界の日常を描くもの。
キャプテンマーベルは、そのモチーフ自体持つ特性として前者に挙げたコント的側面(非常識な人)が拭えない。それはヴィジョンを実写化した手腕を持つMCUをしても100%拭い去るのは辛いものがあると思う(名前からしてキャプテン・マーベルですし…)
…という懸念に対する回答として、本作は満額回答しているように思う。
設定の持つボケには観客に寄り添うツッコミを入れつつ、行動のボケ(B級映画あるある≒愛すべきツッコミどころ)を重ねて、そこもちゃんと“言い訳めいた”ツッコミを入れる。終盤のあれは「コマンド―」リスペクトだと、僕は信じます。
(あと、照明効果なのか、なんかスーツとかも安っぽい感じがする笑)

そして、最後はいつも通りのMCU的アクション。冒頭とは比べ物にならないくらいカメラがグワングワンしてた気がする。

ブラックパンサーのような評価は得られないかも知れないけれど、個人的にはアメコミ映画として、とても愛おしい作品です。

あと、なんとなく感じたのは、“アベンジャーズの前日譚”を地で行くということが功を奏している印象。「この映画ありきで、後にシリーズが作られました」という趣旨のフェイク映画のような(前述しましたが、80~90年代パロディ的な)。

予告を見て、鼻血を出したブリ―・ラーソンに睨まれて怖気づいている人も勇気を出して劇場に足を運んだ方が良いです。オススメです。
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