このレビューはネタバレを含みます
あまりにも辛すぎる。
これ以外の術はなかったのかと何度考えても、やはりこれしかなかったのだと思うに至る。先を見越し全ての可能性を探った魔術師たちの出した答え、そしてそれを受け入れたヒーローの決断、だから、きっと正しかったのだ。
最後に残るのが救いでも絶望でも、少なくともサノスとの最終決戦で出した被害は1。かけがえのない、希くは失いたくなかった1だけれども、正しいことをしたいという願いは、10年前にその旅路が始まった時から変わらなかった。それが達成され、やっとゆっくりと憂いなく眠れる平穏が訪れたなら、それは、誰にとってもきっと救い。
アスガルドに第二国籍を置く民としては、ソーの姿と彼がこの映画中で成したこと、そして彼が口にした言葉にいちいち涙してしまう。誰よりも強がって、最後まで諦めないソーが救われてほしい。
叶うなら、多くの謎を残してひとつも解決せず去った悪戯っ子が何らかの形で彼を救ってくれたらいいのに。ついでに心にぽっかり空いた穴を持て余して感情を殺そうとしている私も救ってほしい。
最終決戦を終えた今、MCUは次に何を描くのか？映画もドラマもたくさん決まっているけど、正直ここ最近の数作は世界への多少の忖度と媚を感じる。スタン・リー亡き今、それは片付けきれるの？
最近になって順を追って全部見た身からすると少し不安にもなる。
