「直球と見せかけての直球勝負」
最近、大した作品やらないのに「スタチャン、値上げするってよ」って話で解約したスタチャンの録画で鑑賞。
製作に「ヒルズ・ハブ・アイズ」や「ピラニア3D」のアレクサンドル・アジャが名を連ねてるわけだけど、
本作の監督、グレゴリー・ルヴァスール、アジャの盟友みたいな存在やね。
アジャの長編デビュー作「フリア」、出世作の「ハイテンション」という、
ハリウッドに行く前の作品から脚本を務め、ほぼほぼアジャ関連の作品にはクレジットされとる。
ま、脚本家やね。
で、本作で監督デビューみたいな。
■タイトルから中身まで潔い直球勝負
「ピラミッドの呪い」というドストレートなタイトルなんだけど、
中身もアホみたいにストレートやわ。
え?まんまやん、みたいな。
なんのこっちゃ分からんかもしれないけど、
タイトルのまんまの映画です。
むしろ珍しい、って思うくらい。
え?お前出ちゃうの?みたいな。
ま、他の映画とかでも壁画とかでは観た事あるけど、
普通に出てきよったでってのは初めてかな。
皆知ってる彼が初出しかもしれない。
捻り無し。潔いね。
■とは言え、普通過ぎるホラー
映画としてはモキュメンタリー形式だけど、
なんやろ、最近よくある、モキュメンタリーなのに、
ちょいちょい主観以外のカメラ映像ある的な。
なんで、あんまモキュメンタリー映画だって思わなくてもイイ。
ピラミッド発見して、探索したら閉じ込められて酷い目合う映画やけど、
ま、オチと言うか、真相がストレートってのもあるけど、
展開自体もあんまり面白味の無い感じかな。
つか、シチュがあんまり凝られてないと言うか。
割とホラーってシチュエーション勝負的な所があって、
印象に残るシチュさえあれば記憶に残って行くんだけど、
逆にやり尽した感もあるから、難しくはあるわなぁ。
けど本作、脚本家出身ってのもあるのか、
すっげ、平坦な映像と言うか・・・。
いや、ホラーとしてそれなりの見せ場的なのはあるんだけど、
割と在り来たりと言うか、ん~、ワビサビが無い。
上で言ったシチュって、「殺され方」ってより、
殺されるまでの追い込みかかってる状況の話。
死の瞬間なんてビックリしかないからさ。
実際死ぬ前の「死ぬかもしれない状況」が恐怖なわけで。
本作、そこがちょっと無いというか、
「ハイ死んだ」「ハイ死んだ」みたいなね。
もうちょっとフィニッシュ迎えるまでに丁寧さが欲しかったかなぁ。
まぁ、脚本家の初監督作品ってのもある分、
演出面で弱々しいのは仕方なしってのはあるけど。
ただまぁ、ちょっと何にも効いてない無駄な設定とかもあって、
脚本的にもどうなの?ってのは若干あったけどね。
とは言え、そういうのも織り込み済みで見れる人には、
「ま、こんなもんかな」って思える程度の水準にはある。
ま、普通かな。