Tyga

イロイロ ぬくもりの記憶のTygaのレビュー・感想・評価

イロイロ ぬくもりの記憶(2013年製作の映画)
4.3
心が暖まるというのとは違うが、「生活をせねば」という気にさせられる映画。

筋としてはバラバラに悩みを抱えていた家族のもとに派遣されたフィリピン人のメイドが、問題児(でも途中から可愛く見えるんだ…)の一人息子の心を開いていくというお話。

家族の在り方が変わって行き、「おふくろの味」も「メイドの味」に負けてしまう。

画の暖かめな色合いに騙されるが、共働きや出稼ぎ、不況に自殺など現代社会の問題を山ほど抱えている。

ラストも決してバッドエンドでもハッピーエンドでもなく、ただそこには思い出(初恋なのか第二の母なのか?)だけが残る。
きっといい方向に転がるはずだ、と僕たちは祈るしかない。

葬式に茶々を入れるジャールーを怒っていたテリーが、夜に葬式のせいで通話が出来ないシーンが印象的。
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