これは今観るべき映画かもしれない。ウクライナ情勢が緊迫感を増し、ロシア側もウクライナ側もミサイルを使用。プーチン大統領は「戦争は世界規模にエスカレートしている」と警告。それはあなたのせいでしょうと思いながらも、アメリカのバイデン大統領がハリスがトランプに負けたことでヤケになったのか、ウクライナに供与した長距離ミサイルの使用を許可すると発言。米ソ冷戦時代は、長距離弾道ミサイル(ICBM)を使用する=世界の終わりを意味した。それはミサイルに核弾頭が積まれていたからではあるが、現在、伝えられるところでは、プーチンはいつ核兵器を使用するかわからない状況とのこと。前置きが長くなったが、本作は「北国の帝王」「ロンゲスト•ヤード」などで知られるアクション映画の巨匠ロバート•アルドリッチの1977年の作品。テロリストがアメリカのミサイル基地を占拠し、政府に対して、金とベトナム戦争の機密文書の開示を要求。アルドリッチ作品にしてはあまり動きがないので、監督はスプリットスクリーンを駆使して手に汗握るサスペンスを盛り上げていく。スプリットスクリーンとは、デ•パルマ監督がよく使う画面を分割して複数のシーンを同時に見せる手法。なかなか見応えがあり、大統領役を演じるチャールズ•ダーニングがいい。ちょっと長いが、驚愕のエンディングまで目が離せない。もう一度言う。今こそ観るべき作品である。