Aya

合葬のAyaのレビュー・感想・評価

合葬(2015年製作の映画)
3.3
独特の魅力を持った作品。
これは好き嫌いパックリ分かれるでしょう。しかも好きな人が少なそう。

幕末、徳川慶喜が江戸を去るとその身辺警護をしていた彰義隊は崩壊の危機に陥るが、志のある若者たちは江戸近辺に居座り、日々鍛錬し徳川家のために死ぬことを目標としていた。

柳楽優弥演じる彰義隊員は徳川のために、が口癖の熱心な青年。
幼馴染の瀬戸康史は養子先から追い出され隊に誘われる。
柳楽優弥の婚約者の兄、岡山天音は怒りながらもその論理的な頭脳をオダギリジョーにかわれ、なんとなく隊に加わることに。
幼馴染三人が彰義隊に決するがその志はバラバラ。
そんな彼らに上野戦争が迫る。

大好きな渡辺あやさん脚本ということで公開当時から注目していたのですが、瞬く間に公開が終わった・・・。

これ絶対劇場で観るべき作品!
暗がり場面が多いのと、雨のシーンなどソフトで見ると見辛かったあ。

これ漫画原作なんですね!
なんと1984年の作品。
しかも原作者はあの!杉浦日向子さん。

杉浦日向子さんが漫画家って知らなかった・・・。
私はNHKの「お江戸でござる」のアドバイザーの人として歴史研究家的な人かと思ってた・・・。

ちなみに原恵一が監督したアニメ映画「百日紅」も杉浦日向子さんが原作。

柳楽優弥がね、この時代の男、を演じれる説得力のある顔なんじゃないかと。
瀬戸ちゃんはちょっと可愛らしすぎだけど、この時代にだって可愛い男子はいただろうに!
彼の恋エピソードがとても可愛らしくて青年らしかった。

肝心の脚本は現代的な言葉遣いと当時の言葉遣いをごちゃ混ぜにした感じに聞こえるが、私はいいバランスで混ぜたな、と思った。

戦闘シーンが意外に見せてもらえなかったのが不満かなぁ。
でも若い役者さんばかりなので、やったらやったで逆にリアリティがない太刀になっていたと思います。

ラストがまた意見分かれそうな終わり方。
私はとても吸い込まれましたし、やはり女性目線で描いた作品ということで納得がいったな。
Aya

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