ナマステ銀次郎

怒りのナマステ銀次郎のレビュー・感想・評価

怒り(2016年製作の映画)
4.5
それは自らに対するものか。
それとも世間に対するものか。
はたまた何処に対するものでもなく、ただ漫然と存在するものなのか。

「怒り」

ひとえにこれをそう呼んでも良いものか、わからなくなった。
疑ったり疑われたり
裏切ったり裏切られたり
信じたり信じられたり
人と人とは解けてしまう程の力でしか繋がっていないのかもしれない。
それでも、その紐を強く、強く結ぼうと
必死にもがき苦しみ手を伸ばす。
そんな人間たちの姿に胸を打たれた。

俳優部がとにかく素晴らしい。
どの役者も強烈な役柄を見事にこなして、昇華させ、魂で芝居をしている。
それを引き出す李相日の手腕にも感服。