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怒りのxiのレビュー・感想・評価

怒り(2016年製作の映画)
4.0

残虐な夫婦殺害事件から1年。
殺害現場には血でかかれた『怒』の文字。
指名手配犯となったその男は顔をかえて日常に入り込んでいく。
そんな時、疑われていく3人の男たち。
東京で出会ったゲイの恋人。
沖縄で出会ったバックパッカー。
千葉で出会った父と同じ職場で働く恋人。
共通することはみんな、素性がしれない者たちであること。
自分の出会った人は殺人犯なのかもしれない。信じたくても疑いの目ばかりがかかっていく重苦しい空気。
そんな3つの話が交互に展開されていきます。

タイトルにもある(怒り)
人を信じたことへの怒。
人に信じてもらえないことへの怒。
人を信じれなかった自分への怒。
人が分かってくれない怒。
快楽の怒。
たくさんの怒りを観ましたが、私は泉ちゃんの話がどれも苦しくて、一緒に泣きそうになるけど私はその涙を100共感してあげられないんだろう。
その怒りを100受け止めてはあげられないんだろう。
誰が彼女を救ってあげられるんだろう。
そんなことを思いながらただひたすら観ていました。

人を信じることが正義だとは思いません。
一度裏切られたらそこから知れるなんてことも思いません。
こればっかりは出会ったその人との間にあるなにかがそうさせるんだと思います。
だけど、この映画の中じゃ信じれなかった人を責めることもきっとできない。
この映画に感情が入り込みすぎてしまいましたが、この中の頑張ってる人たちがどうか報われて欲しいと思いました。
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