Rosso

無垢の祈りのRossoのレビュー・感想・評価

無垢の祈り(2015年製作の映画)
3.9
新年初劇場をこの不穏な作品に捧げていいものか迷いましたが、今日までの復刻上映なんだもん...

結果、恐ろしいまでの吐き気を催す絶望ビデオでした。
主人公は10歳の女の子フミちゃんで、基本フミ視点で物語は進みますが、
DV義父(BBゴローってモノマネ芸人さんらしいですがナチュラルに暴力馴染んでて怖いです)に新興宗教に逃げる母(元AV女優らしいですがポロリはなし)、周りに助けになるようなものもなく、、、って初期設定から救いがなさすぎるんだよなあ...
なお居住地周辺では人体解体骨抜連続殺人が横行していて、
劇中に義父と殺人犯と二つのヤベー奴がいるわけだ。

義父には暴力のみならずいたずら(突然湧いて出てくる韓国映画お嬢さんの朗読劇で用いたのをより生々しくした人形に性的いたずらをしてるんですけど、これ察していいやつですよね)もするんで、本格的に殺意が湧くし観てられなくて途中断念も十分あるレベルの胸糞さだと思いますよ。

そして10歳にして人生の詰んでいるフミちゃんは一人で骨抜解体殺人の現場巡りをするんですが、
各地に書き残す 一貫したメッセージがドロドロと降りかかってもう... あぁ... (絶句)

あまりに自分にとって現実離れし過ぎていて開いた口が塞がらなかったんですが、ラストはもうこれしかねえよな と納得さえしてしまったあたりに、本当の絶望は希望に転換できないんだね ってことを自ら読み取ってしまったようにも感じてこれまた悶々とするんだ...

二度と観なくていいですが、一度は観れて良かったかな。
面白かったなんて言えねえけど。
Rosso

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