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さよなら東京のRenkonのレビュー・感想・評価

さよなら東京(2004年製作の映画)
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(2014.12.24 @ポレポレ東中野)

2003年師走。クリスマスイブから年越しにかけて、ベスパに乗ったカンパニー松尾がハンディカム片手に駆け抜ける。
中身はハメ撮り五連発!って感じなのだが、明らかに"抜き"を目的にして撮っていない。(素人もの好きの僕は嫌いじゃないが)
カップル達がチュッチュいちゃいちゃするクリスマスの新宿で、彼は即金目当ての女性と一夜を過ごす。
金も無く、恋人と過ごすことも、友人と過ごすこともない彼女たちの姿は、今まで誰も映すことのなかった凄く普遍的な都会の実情なのかもしれない。

24、25(志願兵のテロップに爆笑)をハメ撮りで過ごした彼は東京を後にして、横浜、静岡とハメ撮り遠征に出発する。
その中で"旦那とご無沙汰なパニック障害をもつ人妻"というスペックの志願兵が映される。
この女性なんかは特に、お金が目的というよりも"孤独を埋めたい"という思いで志願しているように見受けられた。
街の片隅で多くの人が孤独を抱える。
テレキャノで「なぜハメる?」という言葉が出てきていたが、今作に関しては「なぜハメられる?」という女性目線のクエスチョンの方がしっくりくる気がした。

縄跳びのメタ的画も然り、カン松さんの編集力が凄く好きだ。(テレキャノの画がババババっと変わるやつとか大好き)
豊田道倫やARCの楽曲もとてもマッチしてた。
(笑えるシーンといえば、障害者用トイレでのクダリが最高)
アップリンクでのBisキャノにも後ろ髪引かれていたが、イブのポレポレでこの作品を観れて本当によかった。
アキヒトさんとも一緒に写真撮らせてもらったし、
この日の事をいつかのクリスマスに、ふと思い出すことは間違いないだろう。
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