このレビューはネタバレを含みます
リドリー・スコット監督。エイリアン・オリジンの第2作目。
移民宇宙船コヴェナントが惑星オリガエ6に向かう途中、正体不明の信号を受信する。クルーたちは試しに発信源の惑星に降りていったらギャー…っていう映画です。またか…!
エイリアンシリーズって結局全部プロットは同じですよね。
序盤はクルーの様子を見せて、徐々に不穏な空気になり、結局みんなエイリアンの餌食にされてくっていう…。
そのへんは予定調和的で少し退屈でした。
作りは本作も同じなんですが、今回はエイリアンがどのようにして誕生したかが描かれています。
このオリジンの主人公はデイヴィット。彼は不老不死を求める大企業の社長・ウェイランドによって作られたアンドロイドです。
ウェイランド社長は前作プロメテウスで、自分が完璧な生命体、すなわち「不老不死の人間」になることを夢見ていたんですが、あっけなく死んでしまいます。残されたデイヴィットは永遠に生き続ける半人半機。自我を持った不老不死の彼は、創造主を超えることに自身の存在価値を見出だします。
人間を創造したエンジニアを細菌で皆殺しにし、人間をも滅ぼそうとするアンドロイド:デイヴィット。
「我が名はオジマンディアス、王の中の王」
「天国において奴隷たるよりも、地獄の王であれ」
エイリアンを生み出すというのも、創造主が出来なかった「完璧な生命体を作る」…という事に繋がっているのでしょう。
オリジン作品だからエイリアンを作らないとしょうがないんだけど、あの細菌そのものの方がよっぽど強くて完璧な生命体では…と思ってしまう。
耳ん中入って殺しに来るとか、その辺の発想は見事。
まぁー襲われたりするプロセスをシリーズと同じにしないで、この「創造」ってテーマをもっと練っていたら、興味深い作品になってたかもしれません。
エンジニアの意図とか文明がごっそり分からんのは残念。