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あえかなる部屋 内藤礼と、光たちのMinCのレビュー・感想・評価

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内藤礼さんが、カメラの前に立つことがあるのだろうか?という好奇心が先にあったことは否めない。
作品から受けとることが全てです、
というものかと思っていたし。
いったい内藤さんにどんな変化があったのか、と興味があった。

拒否というより、想像以上に、カメラで撮るということは ひとつの介入になってしまうのだと痛感したし
(あらゆるドキュメンタリーを作るうえでも最大のジレンマだろう)
でもそこで悩み立ち止まろうとする監督に対し、内藤さんは、続けてください そこにはなにかあるから、と。

そこから紡ぎ出される映像詩。

少女の足もとを辿る水滴。
少女から戦争を経験した世代まで5人の女性たちから紡ぎ出される言葉たち。豊島美術館《母型》のなかで時間を過ごすうちそれらが混ざり合い溶け合っていくのだが、不思議なことにその前から既にそれらはわたしの脳内で混じり合わされていた。半分寝ていた?というか 無 の境地?に近くなっていたからだろうか笑

ある意味、ほとんど何もないところにあるささやかなもの
内藤礼さんの作品にリンクした気がした

一輪の花が咲くということ
ご褒美のような一枚の写真
まさに祝福

豊島美術館 素晴らしい場所です。
また いつか 訪れたい。
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