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ボーダーラインのIT坊やのネタバレレビュー・内容・結末

ボーダーライン(2015年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

ドゥニヴィルヌーヴ作品。
同監督はSFのイメージが強いけど、こういう作風もやってるんですね。ラスト、子供たちがサッカーしてる近くで銃撃音が鳴ってたけど、メキシコの治安ってそんなに悪いのかな…。

本作、序盤と終盤はかなり面白かったです!
まず、壁から殺された人質が出てきたり、爆破で人が死んだり。シリアスな雰囲気が全面に出ており、「容赦なくいくぞ」というメッセージを感じて、身震いしました。

終盤の殺戮シーンも緊張感が凄まじく、人の情をとうに外れた復讐劇には見入りました。
ボスとのやり取りは勿論だけど、ちょくちょく家族との描写が挟まれてた汚職警官の死も、見せ方が上手いなと感じます。

復讐の連鎖って、言葉で言うには簡単だけど、一旦こうなったら、もう行くとこまで行くしかないんだよなと。
それを、シリアスに、リアリスティックに描く本作には、確かに魅力がありました!

ただ、雰囲気をクールにし過ぎたが故か、中盤は割と退屈かな…。
組織間の勢力図とか、作戦の概要とかを把握するのが難しくて(ケイトも知らされてないから、当然なんだけど)、今何をしているのかがいまいち分かりません。

だから、どんどん心が離れていくというか、興味を削がれていく感覚もありました。格好良いんだけど、だからこそというか…。勿体ないよなぁ。

総合的には、なんか惜しい!くらいの印象でした。夜中に眠い目をこすって観るには、ちょっと大人な映画過ぎたかな。
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