トランスマスター

エスコバル 楽園の掟のトランスマスターのレビュー・感想・評価

エスコバル 楽園の掟(2014年製作の映画)
4.0
コロンビアの国会議員兼メデジンカルテルのボスの姪に惚れてしまったサーフトリップでこの地に訪れていたカナダ人サーファーが、その娘と結婚しファミリービジネスに巻き込まれてしまうお話です。

◆良い点/注目ポイント
・実在の人物を演じたベニチオ・デル・トロは、カルテルのボスや正反対の立場の麻薬取締部隊役もハマる。ピエール瀧のようなキャラです。
・ヒロインのクローデイアもミスユニバースを多数輩出しているコロンビアの美女をよく演じています。
・屋敷の敷地内に象がいるのもスケールが大きいし、マフィア映画で判事を暗殺する場面もあるが今回の暗殺相手はテロリストの領域です。

◆改善点
・ビーチに居た半グレが以外にしょぼかったです。マチェーテで襲ってくると思いきや、主人公が後日洋服屋でジャケットを試着中に犬を放つと言う小物っぷり。
・サーファー兄弟のサーフシーンのカットもなくトリップするほど波も良くないという環境ならわざわざこんな治安の悪い所まで来なくてもカリフォルニアかフロリダかメキシコのカンクンあたりで良いと思います。
・ヒロインの使う英語がスペイン語訛りがなく物足りません。
・もっと国会議員の面を強く出し陰で悪の大物というシシリアンマフィアのような感じを想像していましたが、完全にカルテル稼業に偏った描写です。

◆総括
・ギャングやマフィアを題材とした映画は数ある中でカルテルを題材しにした作品は希少なのでメキシコ以外の反社会勢力の実態を知るきっかけになりました。ゲームの『GTA』に出てくるカルテルはメデジン・カルテルがモデルだと勝手に解釈しました。
残酷描写はありますが、ドンパチアクションはほとんどありません。南米の雰囲気を味わうために字幕での視聴がお薦めです。