Masato

ディバイナー 戦禍に光を求めてのMasatoのレビュー・感想・評価

3.7

ラッセルクロウ初監督作品。

初監督にしてはうまくできてる映画です。

ガリポリの戦いで息子の3人を亡くした父親は、戦いのあったトルコに探しに行くという実話を基にした物語。

尺の関係か、単に雑だったのかはわからないが、主人公が「ここだ!」とかX-MENに加入できるレベルの超能力を発揮するのを最初の水源探しのシーンからの流れで、すっと見てしまったが、あとから違和感として浮かんで来た。

本筋の息子探しの物語が若干あっさりだった感じはあったが、それ以外は良かった。

なんといっても撮影。LotRやホビットシリーズを手掛けてオスカーを獲得している撮影監督なので、最初のオーストラリアとかトルコの各地はとても綺麗だった。ブルーレイで見たからとても美しかった。最近イスラームの授業をしたので、ブルーモスクとかはこんな感じなのかと映画を通してだけど感じられて良かった。


戦争という悪魔に振り回されたある家族。元敵地が舞台で周りには敵だった民族が多くいることで、互いに失ったものは計り知れないというどっちかに偏らないで戦争を批判していたところが良かった。
ラッセルクロウはニュージーランド出身ということで、この第一次世界大戦になにか伝えなければならない思いがあったのでしょう。
その点に関しては、ドラマの方に行きすぎてメッセージ性がちょっと不明瞭だった気がします。

ただ、無名兵士に捧げるとあるように、国同士の争いに巻き込まれた国民の悲惨さや、兄弟がともに悲惨な境遇に出会うところはとても胸が痛んだ。


余談だけど、最初の砂嵐、マッドマックスFRかよ!あれ本当にあるのかな
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