このレビューはネタバレを含みます
曲が素晴らしく、“サーカス”というショービジネスを作り上げた男の生涯をコンパクトかつドラマチックにまとめたミュージカル映画の良作だと思う。けど。
これは絶対に劇場で観ておくべきだった…
気になっていたけど見逃したまま曲だけ知ってて、結局公開から何年も経ってしまって配信で鑑賞したら、ショーのすごさに圧倒されきらずに細かいことが気になってしまった。
時代設定はしっかり19世紀なのに曲だけが全て現代で世界に入り込めなかったり…
ヒュー・ジャックマンの魅力的な人たらし演技を持ってしてもバーナムの都合の良さが最後まで好きになれなかったり…
“フリークス”達がずっと脇役でエピソードもほとんど無いままだったところにモヤモヤしたり…などなど。
「this is me」が奇異の目を向けてくる周囲の人々に向けられた感情の爆発というだけでなく、自分達の個性を結局は金儲けの道具としてしか見ていないような経営者への反発の場面で歌われるのが印象的だった。
映画で観るとモヤってしまう所があったけど、時代物×ポップスミュージカルって限られた空間でやってこそすごく映えそうだからぜひとも舞台版で観てみたいと思った。(空中ブランコ歌唱とか流石に無理か…)