浅野公喜

ビッグゲーム 大統領と少年ハンターの浅野公喜のレビュー・感想・評価

3.8
サミュエル・L・ジャクソン演じる(マザファカ言動封印の)アメリカ大統領がハンター修行中の少年と共にテロリスト達と戦うフィンランド産アクション。監督は「SISU/シス 不死身の男」が好評のヤルマリ・ヘランダー。

飛行機から脱出ポッドで着地した大統領とそれを発見した少年との出会いはポッドの形や暗闇も相俟って「未知との遭遇」的SFっぽい雰囲気漂うのがユーモラス。少年が災難を通じて成長する展開はありがちながら演説での体験を通じて根拠のない自信が持てりゃいいと少年に説く大統領の姿は貴重且つ親近感が湧き、テロリストのヘリから切り離した冷蔵庫に二人して入りそのまま坂を豪快に転がり桃太郎の如くどんぶらこと川を流れる様、同郷の先輩レニー・ハーリン監督「ダイ・ハード2」の「脱出」オマージュ等アトラクション的スリルが楽しいです。

アメリカ政府側の問題が収束しないまま終わるのが唯一気になる点でしたが、少年だけでなく大統領もテロリストから「(銃を撃つなら)ボルトを引け」と言われた事をヒントにピンチ脱却したりとお互いがバランス良く活躍するのも好印象で、時に荒唐無稽な80s90sの豪快アクションのスピリットを受け継ぐ内容に満足でした。
浅野公喜

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