このレビューはネタバレを含みます
MERU、それは前人未踏、未知のルート。
ヒマラヤ山脈へのアタックとして最も難度の高いルートとして知られるMERU。未だかつて誰も登頂に成功したことのないそのルートに挑み、人類皆にとっての山を彼らだけの山にした三人の物語。
格好良すぎる。彼らの生き様、自然の姿、全てに圧倒される作品であった。頭から自然を捉えようとするドキュメンタリー作品には映り込まないような自然の横顔をもしっかり味わうことの出来る、非常に満足度の高い作品と感じた。
生物の全てに牙を剥く自然の姿そのものは、ドローンなどの先端技術で収めることが出来ても、そこに挑みかかる人間の姿は、その空間に人間が存在しなければ収めることは出来ない。様々な面で、人間の挑み得る極限を見せてもらったような気がしてならない。
