Wednesday

ブルックリンのWednesdayのレビュー・感想・評価

ブルックリン(2015年製作の映画)
3.0
衣装やインテリアが「キャロル」に似てると思ったら、それもそのはず、どちらも1950年代のNYが舞台の作品だった。

ネットもスマホもない時代の移住のお話、想像は出来るが共感は出来ず……なので、情報を補うために原作「ブルックリン」について言及した論文を読んだら結構面白かった。
例えば、主人公が働くお店で店主が一部の客を蔑ろにするシーン。映画では主人公の母が言うように意地悪な店主であることを示す描写だと思ったが、実は以下のような事情が含んであったようだ。

  「(略)上客とそうではない客を区別     する女主人の行動にアイリーシュが気づく場面である。顧客の資産状況によって店主が対応を変えるという行為は、 この街に存在していた貧富の格差を浮き上がらせるものであり、英国からの独立によって小作人と地主という二項対立が消滅したはずの当時のアイルランド において好ましいものではなかったはずだ。」http://repository.seinan-gu.ac.jp/bitstream/handle/123456789/1834/eg-v60n2-3-p15-31-kaw.pdf?sequence=1&isAllowed=y

移民が多く出るきっかけとなった1845-1849のじゃがいも大飢饉についても全く知らなかった。

https://book.asahi.com/jinbun/article/14176335

「プルートで朝食を」を観た時にも思ったが、自分、あまりにもアイルランドについて無知すぎるからそろそろまともに勉強したほうがいいかもしれない。無知ゆえに解像度下がって作品に対する満足度が低くなるとかアホすぎ(自戒)
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