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ゴースト・イン・ザ・シェルのNTのネタバレレビュー・内容・結末

1.7

このレビューはネタバレを含みます

うわ〜〜これは違った…
コアファンはターゲットにされてなかった…

単純に過去の攻殻の有名シーンを繋げ合わせた感じだが、映像も実写化した意味をあんまり感じない焼き直し感。

攻殻のかなり上部だけすくい取っているので、ハマれるとこがない。
その割に名称とか設定は押井版や神山版からかなり持ってきてるので、アニメ版を見た事ない人にとってはシーンの必然性が無くてモヤモヤしそう。
犬とか、多脚戦車とかね。(必然性出すためにHANKAのロビーに登場させてるけど、その時点であ、HANKAが黒幕なんだなって分かっちゃうし失敗なのでは…)

これを見た人が攻殻見てみようってなるのか?攻殻を好きになるのか?ってとこが疑問だし、かと言ってコアファン層には物足りなすぎる薄味っぷり

一体誰に向けた映画…??って感じ…


攻殻機動隊ってもっと哲学的なテーマを扱ってるところが魅力の柱の1つで、旧作の「ゴースト」っていう概念が何なのか、何が生物の定義なのか、って問いは完全無視、言葉で「ゴーストをシェルに入れた」とか言っちゃうし、「人間は記憶ではなくこれから何をするかで定義される」とかいう安い自己啓発本みたいなオチがセンスなさすぎる。
漫画版、映画版、アニメ版、リブート版、実写版と4回薄めたら美味しいコーヒーもただの水。

別に新しい解釈の攻殻にするのはいつもの事だからいいと思うけど、だったら"Ghost in the shell"を名乗るべきじゃないと感じた。

IMDbで「マクドナルドが作った寿司」ってレビューあったけど、言い得て妙。

「素子ォ!」が意外なところで聞けたのはお、そういうやり方か!とちょっといいじゃん、と思ったんだけどなあ。

終わり方もいまいちキレがなく、製作陣がノレてない雰囲気をなんとなく感じてしまった。
冗談抜きに予告編のビルダイブが本編のピーク。
エンドロール始まると同時にカッ!って言って出て言ったおっさんの気持ち分かりすぎる。
期待してただけに非常に残念。
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