悪徳官僚や貴族が民を虐げる朝鮮王朝にて家族を殺された屠殺人トルムチは盗賊団の一員になり政府に反旗を翻す。
「水滸伝」の梁山泊を思わせる盗賊団がマカロニウエスタンな音楽や展開と武侠物のアクションを組み合わせて大活躍するエンタメ時代劇です。
一人一芸をもつ多士済々な盗賊団の顔ぶれが素晴らしい。
主人公のハ・ジョンウはじめイ・ソンミンやチョ・ジヌン、マ・ドンソクなどいい顔ぞろいです。
ハ・ジョンウも火傷跡のある坊主頭に牛刀二刀流という泥臭くワイルドなビジュアルが素敵です。
この印象的すぎる盗賊団相手に一人で悪役を務めるカン・ドンウォンが今作のMVPだと思います。
敵は悪ければ悪いほど、強ければ強いほど倒した時のカタルシスは上がりますが今作の大富豪ながら超人的な剣の達人で悪逆無道なチョ・ユンは最高でした。
最後に若干イイ人になるのは減点ですが。
原作があるのかもしれませんがバックボーンを説明する回想シーンが退屈に感じました。
もうとんでもない大虐殺からどう大逆転するのかと思っていたら……
やっぱりマカロニウエスタンかよ。
フランコ・ネロか!
ジャンゴかよ!
と今までの前振りはなんだったのかと思うほどぶっ飛んだ展開にびっくりしました。
それも含めて大好きな作品です。
ハ・ジョンウが二十歳でマ・ドンソクが二十二歳という無理にも程がある年齢設定が素敵です。