青年海外協力隊の50周年企画作品。ボランティアには冷笑的だが、写真家として箔をつけたくて協力隊に参加した主人公は、貧富の差が激しいフィリピンで酷い目に遭うスラムの少年を捨て置けず──説教くさい教則ビデオの側面もありながらも娯楽映画として貧民の女の子にめちゃくちゃ美人のモデルの娘を使っていたりとやや違和感はある😅とはいえ、ボランティアとは何かという命題に向き合うドラマとして誠実。派遣先の国の理不尽に感じる文化風習やルールも尊重しなくちゃいけないし、色んな技術や特技を持った他人への嫉妬や自分の限界にも悩む。崖下にいる人の助けになるのは崖上にいる人の手だと忘れず驕らず焦らず現実に一所懸命向き合い、誰しもが出来ることをやるべきなんだろう。主人公と衝突する純粋真面目男を演じるのは渡辺謙の息子、渡辺大で父親譲りの目力が強い。
