前作に引き続き、セリフも描写も気の利いたものにしようとして失敗してしまっているシーンばかりで、やはり残念だなあと思ってしまう。役者陣の顔がいいので、その点で画面に華はあるのだせれど、小人たちの軽妙にみせようとするユーモアも上滑り感があり、プロットもちょっとうまいとは言いがたい。
『マレフィセント』を含めて、この製作チームには愛を中心的なテーマに据えたいのは分かる。そしてそれがはっきりとわかるラストのエミリー・ブラントのさみしげな表情が本当に素晴らしかったのだけれど、そこに至るまでの描写はやっぱりいただけず、そもそもなぜハンツマンたちを兵として育てるのかというところの説得力がないため、悲劇性に深みがないのも残念だ。
続編的な位置づけではあるけれど、原題は『Huntsman』なので、この邦題だとちょっとずれてしまう。続けるとしても、ちょっと期待は抱きにくいものだったと言うしかない。