シネラー

スター・ウォーズ/最後のジェダイのシネラーのレビュー・感想・評価

1.5
続三部作(シークエル・トリロジー)
の第二作だが、単刀直入に言って
大嫌いな作品だ。

先に良かった点だが、
カイロ・レンは前作からの成長が
見られて、悪役として良かった。
又、スカイウォーカーの血統からの
脱却として、特別な人物では
なくてもジェダイになれるという
メッセージ性や新たな試み自体は
悪くないと思う。

只、物語の不条理さや内容のなさ、
シリーズとしての破綻設定が
ことごとく酷い。
レジスタンスとファースト・オーダーの緊張感皆無の追走劇。
フィンとローズの意味をなさない冒険。
作戦を伝達しないホルド提督。
犠牲者を軽んじて反乱するポー。
フォースで宇宙遊泳するレイア。
信頼皆無のルークとレイの師弟関係。
そして、ルーク・スカイウォーカーだ。
最後までアナキン・スカイウォーカー
を信じて救った彼が、ベン・ソロに
あんな事をする訳もないし、
ライトセイバーを放る事もないだろう。
又、オビ=ワンやヨーダの指導
を受けていて過去のジェダイに対し、
あそこまで批判的になるのは
違和感でしかない。
更に、前作の時点でルークが身を隠した
理由には余程の理由があると思って
いたが、前作で語られていた以上の
意味合いがある訳でもない。
あのルーク・スカイウォーカーを
名乗る老人は誰なのだろうか。
過去の登場人物を雑に扱うのは
百歩譲って良いとするが、
フィンやポーといった人物も
前作から性格が変化し過ぎている
と思えた。
旧三部作のようなパペットで
描かれるヨーダも旧作ファンに
対して媚びを売っているように感じて、
純粋に喜べなかった。

大抵、迷作や駄作だとしても
割り切って鑑賞するのだが、
シリーズものの映画で個人的に
ここまで嫌いになれる作品は中々
ないように思う。
本作が好きな人の意見は
否定しないし、その好きな気持ちを
大切にして欲しいと願うが、
個人的には一本の映画として
スター・ウォーズとしても
嫌いな映画だ。
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