もやし

ぼくとアールと彼女のさよならのもやしのレビュー・感想・評価

4.8
良い映画だった。ちょっと泣きそうになったけど堪えた。
自意識拗らせめの映画オタクの高校生が、もう今はあまり話すこともない幼馴染みが白血病だと知り、母親にしつこく言われて嫌々会いに行くところから始まる話。
何話したらいいかわからんのに言われるままに電話して案の定話すこともなくて、当然何で電話したのとか白血病になったから電話したのとか言われまくって、心折れてんのに会いに行けと言われ会いに行ったら当然のごとく何で来たのと冷たく言われって流れでうわーーってなる笑
シチュは違えどこういう感じ皆あると思う。

主人公が映画オタクということで、終始俯瞰した視点とメタ視点と言い訳じみた言葉でできた映画だけど、全体に真摯さがあるからめんどい感じにはあまりならずにスッと入れる。
映画ばっかり観てて頭でっかちになってる人特有のあの独特のユーモアが受けるときと受けないときがある感じすげえわかる笑

俺なんかどうせ非リアで駄目で、って自分を愛せない主人公にいやそんなことないよとあっさりと真っ直ぐと言うヒロインがもう良いよね。
でもそのヒロインのことも地味で目立たないユダヤ系のなんたらグループとか主人公が評してたけど笑
でもまあ人を簡単なジャンルで分けたら誰しもそんな感じなんだろうけど。
でもこういう自意識って難しくて、大切な人がどんなにそういう風に言ってくれても中々簡単にはいかないんだよね。
でもそういう人の存在ってやっぱりかなり大事だと思う。

映画ネタがめっちゃあるけど、これ映画あんま観ない人が観たらやっぱつまんねってなるのかな。
普遍的な話だとは思うけど、どうなんだろう。
もやし

もやし