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国際市場で逢いましょうのモブのネタバレレビュー・内容・結末

国際市場で逢いましょう(2014年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

映画が始まって偏屈なじじいが出てきて「あーこれが主人公の年老いた姿なんやろなぁ」と思うと同時にあまりに偏屈すぎて感情移入できるか少し不安に感じたけど、それは完全な杞憂だった。

本作は韓国版「フォレスト・ガンプ」とも呼ばれてるみたいで、確かにあの作品との共通点はいくつもあると思う。
ただ、「フォレスト・ガンプ」が一人の人間としての生き方、生き様を描いてるのに対して本作は幼くして"家長"になってしまった主人公が自らの人生を犠牲にして家族の為に只管尽くす姿を描いていて、そこは大きく異なる点だと感じた。

そして、主人公であるドクスのそういった半生を描いていく中でのちに老人になってから偏屈で頑固な態度をとる理由も明かされていって、その辺の伏線の回収のしかたは本当に巧いなぁと思った。

印象的なシーンとしては妹と再会する辺りは正直展開が読めたけど涙腺がガバガバになったし、終盤父の写真の前で形見を抱きながら「本当に辛かった」「約束は守った」と独白するシーンも感情移入し過ぎてやはり涙腺がガバガバになった。タイトルの回収のしかたも完璧で「あっ…(感涙)」となったし、ラストの妻との会話もしみじみ良いシーンだった。

総じて言うとめっちゃ名作だった。韓国作品はノワール系ばっか観てきたけどもう少し深く掘ってみようと思いました。
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