このレビューはネタバレを含みます
ジャン=ピエール・メルヴィル監督作。
姉エリザベートと弟ポール。姉弟だけの閉鎖された空間と人間関係が、部外者2人の侵入によって徐々に変化していく。
弟とは対照的に変化を望まない姉が取る行動が恐ろしい。
愛する弟と部外者の女が親密になろうものなら躊躇なく虚言を吐き、両想いの2人の関係を破綻させようとする。
終盤、姉が見せる表情は邪悪そのものでゾッとしてしまった。
そして、閉鎖された関係への執着と依存から、姉が死をもって解放されるラストシーンの演出は見事としか言いようがない。