安堵霊タラコフスキー

ピクニックの安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

ピクニック(1936年製作の映画)
4.9
ジャン・ルノワールが印象派の巨匠の息子という事実を、映画を見ていて忘れることがよくあるのだけど、この作品を見るとその血縁関係を思い出さずにはいられないくらいモノクロの映像が美しい作品

話としては富裕層の家族が田舎にやってきて娘が一時の恋に落ちる程度のものだけど、有名なブランコのシーンや木漏れ日やら小舟の起こす波紋やらがとにかく瑞々しく映されているため、40分間恍惚とした気分に陥って堪らない

昔は40分の他愛ない恋愛話と見縊っていたけど、たかだか40分で味わえる映像的感動は、どんな大作よりも輝かしいものがある