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ヴィクトリアのFHTのレビュー・感想・評価

ヴィクトリア(2015年製作の映画)
4.0
140分1発撮りの今作。 紛れもなく1カット。撮影自体もTake3で見事完成させた。

台詞もかなり多めで、シーンもどんどん変わっていく。状況の変化でここトラブル起こってない?みたいなシーンもそのまま使われている。そこが最高!即興劇というか、どんな事が起ころうとストーリーのパズルをはめて進んでいく。

車を運転するシーンとかフロントガラス曇りすぎて、拭いても曇る中運転止めたらまた最初からやり直し。とかなかなか命削りながらの撮影だなとこちらもドキドキさせられた。
車のエンジンの掛け方がわからなかったり、ドアのロック解除がわからなかったりってのはトラブルの中のアドリブなのかな? その中でも強烈な演技を続ける役者達が凄い。

今作午前4時頃から午前6時頃に撮影された。もちろんストーリーもその設定。
一夜にして人生がとんでもなく変わっていく様を描いている。


引っ越して間もない主人公のヴィクトリアはナイトクラブでちょっとチャラめの男グループに話しかけられ付いていく。
その男グループ達がヴィクトリアを色々巻き込んでしまって最後とんでもない朝を迎える事となる。
たった2時間あまりで、、ヴィクトリアは朝7時にカフェのオープン作業しなくてはいけなかったのに、無常にも非現実的世界へ矢印は差してしまう。
ヴィクトリアも楽しんでたし、うーん被害者って感じではないからただただ苦しくなる内容かも。
観終わった後しばらく頭が痛くてドキドキが止まりませんでした。

それだけ入り込める作品なのです。

そしてエンドロール!!
大体のエンドロールはまずキャスト紹介から始まるのだが、今作トップに出てきたのはカメラマン! それだけ賞賛を与えていいほどの技量!ワンカットなんだけど全編しっかり的を捉えて撮影出来ていて、ブレも少ない。

メイキングみたいなー!!

人生はリセットが効かない。
悪い事はしない方がいいし、ちゃんと人を見極める力をつけないとね。
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