けんぼー

インフェルノのけんぼーのレビュー・感想・評価

インフェルノ(2016年製作の映画)
3.7
「ダヴィンチコード」「天使と悪魔」も以前見ましたが、内容はあまり覚えていない状態で本作を鑑賞。
単純に楽しめました。
直前に個人的に今年度邦画最低作品である「デスノート」を見たということもあるかもしれませんが、序盤からハラハラドキドキな展開、謎が次第に明らかになるストーリーはさすがでした。
主人公のラングドン教授が記憶を失い、病室にいるところから話が始まるので、視聴者がラングドン教授と一緒に記憶と謎を追っていく構成になっており物語に入って行きやすくなっています。

テーマとしても前二作よりも壮大になってます。
度重なる環境破壊によって地球にとってのウィルスのような存在となってしまっている人類。人類がこれ以上増えてしまうと資源や食料を巡って人類間で生き残りをかけた争いが起きてしまう。そんな事態を防ぐためには人類の数を半分にする必要があると考えた天才生物科学者ゾブリストは、細菌兵器を開発し、そのありかを示す手がかりをダンテの美術作品の中に隠した。その謎を追うラングドン教授、そして教授が記憶をなくした真相とは・・・・。

ゾブリストも完全な悪と言い難いところが物語に深みを与えています。確かに人類の数を半分にするというのはとても過激で、受け入れ難い手段ですが、その根底には人類に対するある種のあきらめと、希望があります。そして彼にとっての「正義」がきちんとある。命をかけてでも行動する理由があります。

やっぱり映画は物語が良くないとダメだなーっと「デスノート」「インフェルノ」を続けて見ることで改めて感じました。

ただ、登場する美術品は有名ではあるものの、西洋美術や美術史に明るい方でないと(僕自身も含め)ボヤッとしかわからないので、そういうのに詳しいとさらに楽しめるのかなーと思いました。

まあ何も考えすに見ても楽しめる作品となっていると思います。
デスノート見ようと考えている方は絶対こちらを見たほうがいいです。