あきしげ

インフェルノのあきしげのレビュー・感想・評価

インフェルノ(2016年製作の映画)
3.5
ラングドン教授は今回も街中を走り回る。

良かった点。

・ハラハラとドキドキの上手い演出
・ダンテの『神曲/地獄篇』の演出
・宗教色が減り観やすくなった演出

悪かった点。

・シリーズ醍醐味の暗号解読が少ない
・なかなか捕まらないラングドン教授

ダン・ブラウンの“ロバート・ラングドン”シリーズ。
実写映画として三作目だが原作では四作目となります。
原作の三作目は『ロスト・シンボル』というタイトル。
まだ実写映画化されていないが、いずれ作られるはず。

今回は宗教色が非常に少ない作品でした。
扱うのはダンテの『神曲/地獄篇』です。
タイトルぐらいは一度聞いた事ある作品。
詩人の描いた一大叙事詩として知られる。
本作ではかなり強調した使い方をします。
だから題材である地獄篇に興味を持った。

ラングドン教授はいきなり記憶喪失。
彼の視点で描かれるから効果的です。
観ている側も一緒になって解読する。
ある意味、今回の暗号的な演出です。
謎解きよりも記憶回復に重点を置く。
これでスリラーの躍動感を生み出す。

本作は素直に鑑賞すれば楽しめる作品。
逆に捻くれた考えの人は楽しめません。
こういう作品は起きる展開を素直に受け止める。
先読みしながらだと途端に冷めてしまうだろう。
だからこそ導入部で世界に入り込むか。
ここで本作の評価が分かれるでしょう。

『ロスト・シンボル』の実写映画化に期待する。
あきしげ

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